特集 リハビリテーションにおける国際協力
<鼎談>
リハビリテーション医学分野における国際協力の過去と現在―昭和60年7月25日,於・医学書院
上田 敏
1
,
横山 巖
2
,
大川 嗣雄
3
1東京大学
2七沢病院
3横浜市大
pp.932-937
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105504
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国際協力の3つの段階
上田(司会) 「リハビリテーション医学分野における国際協力の過去と現在」というテーマは非常に広い範囲を含みますが,できる限りやってみたいと思います.
まず大きく分けると,国際協力にも3つの段階があったのではないかと思います.最初の段階は,日本が全く協力を受けた時代,つまり物心両面で教わって,日本側としては一所懸命に外国のものを吸収した時期です.第2の段階は,それを踏まえて,日本にも多少実力がついてきて,まあまあ,対等に国際会議などにも積極的に参加し,発表していき,日本の業績もある程度認められるという時期.第3の段階は―これが本当に始まったかどうかはわからないのですが,将来も含めて考えるとして,日本のほうから,とくに発展途上国に対して協力し,かつて日本が教わったのと同じように,協力していく時期というわけです.もちろんこれは機械的に分けることはできないので,すべて重なり合っているわけですが一応こう大きく分けることができるのではないでしょうか.
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