--------------------
編集後記
大井 淑雄
pp.256
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105141
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この編集後記を書いているのは本年の寒さのもっとも厳しい時で関東地方も雪が何十年ぶりとかによく積もった直後である.編集子の筆も何かとぎこちなく凍りがちであったが,勇気を出して今月号に眼を通す.本号の特集は脳性麻痺であり我々が日頃診る機会の多い運動知覚障害者の一つであるが,特に痙性下肢麻痺については誰もが関心を持っていると思う.そのためかどうか巻頭言の嶋良宗氏の骨盤,股関節の一文は何となく時宜を得たように思われたのである.江部高廣氏は地域社会の統計的観察および文献上の考察から周産期医療の進歩が脳性麻痺の発生率を減少させていることを指摘した.つまり脳性麻痺は減少しているのである.今後さらにどれほど減少が期待出来るかということであるが,これは仲々むつかしそうであると述べている.早期診断と早期療育については児玉和夫氏が述べられ,肢体不自由児養護学校および普通学校については足立徹也氏・他に書いていただいた.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.