Japanese
English
研究と報告
脊髄損傷者アーチェリー選手の体力に関する考察
A Study on Physical Fitness of Paraplegic Archery Athletes.
指宿 忠昭
1
,
大胡田 茂夫
1
,
窪田 俊夫
1
,
橋谷 俊胤
2
,
谷 幸子
3
Tadaaki Ibusuki
1
,
Shigeo Ōgoda
1
,
Toshio Kubota
1
,
Toshiaki Hashitani
2
,
Sachiko Tani
3
1中伊豆リハビリテーションセンター
2神奈川総合リハビリテーションセンター
3兵庫県玉津福祉センター
1Nakaizu Rehabilitation Center.
2Kanagawa Rehabilitation Center.
3Hyogo-ken Tamatsu Rehabilitation Center.
キーワード:
脊髄損傷者アーチェリー選手
,
体力
Keyword:
脊髄損傷者アーチェリー選手
,
体力
pp.927-932
発行日 1982年10月10日
Published Date 1982/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104834
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はじめに
脊髄損傷者のアーチェリーは,パラプレジアの各種スポーツ競技の中で,健常者とハンディキャップなく競えるという利点をもち,車椅子バスケットボール競技と同様人気が高い.また日本身障者アーチェリー連盟を軸とした組織化が進み,社会体育領域でのアーチェリークラブ数は全国で30クラブ1)に達し,身障者唯一の全国大会(フェニックス杯争奪全国身障者アーチェリー選手権大会)は本年で10回目を迎え,参加数は102名2)にのぼっている.
一方,わが国の身障スポーツ競技選手の種目別の体力測定に関する研究はきわめて少なく3,4),とくに脊髄損傷者アーチェリー選手に関する報告は皆無である.そのため,脊髄損傷者アーチェリー選手の体力の水準と特徴を明らかにしていくことは,1)医療スポーツとしてのアーチェリーの活用,2)競技スポーツとしての選手育成の指針になると思われる.
そこで,本研究は,身障者のオリンピック,世界選手権,国体および全日本などの主要大会出場選手を含む脊髄損傷者アーチェリー選手(以下,アーチェリー選手)上・中級者12名を対象として,一般的体力・運動能カテストを実施し,車椅子バスケットボール競技選手(以下,バスケットボール選手)さらに一般成人アーチェリー選手との比較検討を含め,アーチェリー選手の体力・運動能力の実態を把握,分析することを主目的とした.また車椅子の性能は競技成績に大きな影響を与え,競技種目によって改良,工夫がなされていることから,車椅子計測も実施し併せアーチェリー選手の車椅子の特徴を明らかにしようとした.
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