Japanese
English
研究と報告
Duchenne型筋ジストロフィー症患児のエネルギー代謝
Energy Expenditure in Patients with Duchenne Muscular Dystrophy.
山永 裕明
1
,
中西 亮二
1
,
出田 透
1
,
浅山 滉
2
Hiroaki Yamanaga
1
,
Ryoji Nakanishi
1
,
Toru Ideta
1
,
Ko Asayama
2
1熊本大学第一内科
2産業医科大学リハビリテーション科
1The First Department of Internal Medicine, Kumamoto University Medical School.
2Department of Rehabilitation, University of Occupational and Environment Health.
キーワード:
エネルギー代謝率
,
DMP
Keyword:
エネルギー代謝率
,
DMP
pp.759-762
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104800
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はじめに
Duchenne型筋ジストロフィー症(以後D型)は進行性の疾患でありリハビリテーションの主体は,できるだけ機能障害の進行をおくらせることにある.特に,移動能力を保持させることは,全身の調整,廃用性筋萎縮の予防,耐久力の維持,心理的効果の点から重要である.また,移動能力の低下を助長する肥満のような二次的な障害を防ぐこともリハビリテーションの上で大切なこととなる.D型は疾患の特殊性から歩行,車椅子,いざりなどの移動パターンは正常と大きく異なり,エネルギー消費の点でも相違があると考えられる.この点について検討を加えることは,運動量や一日の栄養摂取量の決定に意義あるものと思われる.そこで,われわれはエネルギー代謝率1)(Relative Metabolic Rate 以後RMR)を利用して各移動時のエネルギー消費の状態を健康人とD型患児について比較検討を行った.さらに,得られたRMRと生活時間調査によりD型患児の一日のエネルギー所要量をもとめたので報告する.
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