Japanese
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特集 筋疾患の基礎
筋疾患と血清酵素
Myopathies and Serum Enzymes.
谷 淳吉
1
Junkichi Tani
1
1国立療養所刀根山病院内科
1Toneyama National Hospital, Toyonaka.
キーワード:
ミオパチー
,
血清酵素
Keyword:
ミオパチー
,
血清酵素
pp.451-456
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104557
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はじめに
骨格筋の萎縮や筋力低下を主徴とする筋疾患は数多くあり,その分類もさまざまであるが,一つの分類を引用し(表1)1),これらの発症機構が多岐にわたる疾患群の中から,筋原性の筋萎縮性疾患を主対象として,血清酵素活性の変化の特異的な点について述べてゆきたい.
筋疾患において,その患者血清中の酵素の変化が注目されだしたのは,1949年 Sibley,Lehningerによる進行性筋ジストロフィー症患者における血清アルドラーゼ活性の上昇の報告からで,その後,次第に他の解糖系酵素やクレアチンキナーゼ(以下CKと略)などの変化,さらに各酵素のアイソザイム分析へと臨床酵素学的研究成果がつみ重ねられてきている.
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