特集 職業リハビリテーション
企業における身体障害者雇用の現状
倉本計器精工所の障害者雇用について
島野 次郎
1
,
山口 亮次
1
1株式会社倉本計器精工所
キーワード:
身体障害者雇用
,
職業リハ
Keyword:
身体障害者雇用
,
職業リハ
pp.801-802
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104403
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- 文献概要
所在地:東京都大田区多摩川2-5-13
創 立:大正14年11月
障害者雇用開始:昭和29年3月
事業内容:船舶用陸用エンジンの回転計並びに各種精密計測器とその関連機器の製造販売
従業員数:73人 内障害者11名
(重度障害3,軽度障害8)
1.雇用の経緯
当社の製品は比較的に小型で,かつ軽量であり,その製作作業は肉体上の負担が少ない軽労働であることにより,企業主宰者は「立派に働く意志と作業に適応出来る能力を持つ者であるならば,たとえ身体の一部に障害がある者といえど雇用に何等差別をしない」経営理念を貫き昭和29年頃は労働力が余剰で健常者でも就職の機会が狭小であった当時の社会情勢下に於ても障害者の雇用に理解を示していた.
この姿勢は当時障害者の雇用促進を図る職業安定行政への数少ない協力企業と認識され,常に職業安定所の職員と密接に接触していたことにより,これら職員が当社の事業内容と障害者が就労出来るための作業環境等の諸条件に関する実状認識を深め就労を熱望する障害者で当社の作業に適応出来ると判断した求職者を積極的に当社に推せん紹介があり,その雇用者が漸増し現在は表1のごとく全従業員73名中重度障害者3名を含む11名の障害者が立派に就労し将来への明るい希望と努力目標を抱き健常者に比し何等劣るところなく職務に精励している.
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