見のがされやすい実務の知識
病院の空調管理計器
倉持 一雄
1
1虎の門病院営繕課
pp.70
発行日 1970年4月1日
Published Date 1970/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203933
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過日,和歌山県立医大病院の手術室の空気汚染状況が新聞に報道され,話題となったが,空調設備の保守上に欠陥があったことが認められ,また手術室の配置,構造,空調方式などにも問題があって,改善計画を図っていたと管理者も述べている.もちろん現在は改善されて,これらの汚染状況は認められないことも付言していた.
公害対策は社会問題として,強力に推進を図る段階となっているが,大気汚染は亜硫酸ガス・一酸化炭素などの有害ガスだけでなく,浮遊じん埃・煤煙の問題もあって,法的にその排出濃度を規制しているが,発生施設に対する明確な防止措置が遅れている現段階では,大気汚染の早急なる改善は望めないのが現況である.したがって,この汚染空気を取り入れて空調しなければならない実情から,病院では高性能なエアーフィルターを設置し,自主的に空気清浄化を行なう必要に迫られている.
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