特集 リハビリテーションにおけるハリの応用
特集にあたって
横山 巌
1
1神奈川県総合リハセンター七沢病院
pp.781
発行日 1978年11月10日
Published Date 1978/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104061
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リハビリテーション医学は本来,物理療法学の基盤の上に発展してきた医学の一領域である.その成長の過程は米国リハビリテーション医学会の名称の変遷を辿れば一目瞭然である.
1923年 American College of Radiology and Physiotherapy
1924年 American College of Physiotherapy
1925年 American Congress of Physical Therapy
1946年 American Congress of Physical Medicine
1953年 American Congress of Physical Medicine and Rehabilitation
1967年 American Congress of Rehabilitation Medicine
ところで,リハビリテーション医学は物理療法の限界を見据えた上で,およそ障害者の援助に役立ちうると考えられる多くの関連専門職を集めて,個々の障害者に多面的にアプローチし,その集積によって,個々の専門職単独では到底達しえない大きな成果を収めてきた.これは物理療法を含めて個々の専門領域の限界を認識した上で,それでもなおかつ障害者に出来るだけのことをしてあげたいという精神のあらわれであろう.そこには障害者のためになることなら何でも採用して,その回復に役立てようという精神が脈打っているように思われる.これらのリハビリテーションに携わる人々の目に,後述のハリ治療が,とりいれられるべき新しい治療手段として映じたのは蓋し当然のことであろう.
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