Japanese
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特集 リハビリテーションにおけるハリの応用
針刺激効果の神経生理
Neurophysiology of Acupuncture Analgesia.
相川 貞男
1,2
Sadao Aikawa
1,2
1北里大学衛生学部生理学教室
2精神医学研究所研究部神経生理室
1Department of Physiology, School of Hygienic Sciences, Kitasato University.
2Section of Neurophysiology, The SEISHIN-IGAKU Institute.
キーワード:
痛覚機序
,
針鎮痛過程
Keyword:
痛覚機序
,
針鎮痛過程
pp.783-798
発行日 1978年11月10日
Published Date 1978/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104062
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1977年9月より漢方薬が正式に健康保険に採用されたことは,一生薬のみならず針灸を含めて東洋医学が再認識されたことであり,社会保険への組み入れは国民医療的観点からも一大行政転換とおもわれる1).
針麻酔による鎮痛効果の有効性については一部の反論はあるが2~4),一般的には認められている.しかし臨床応用上の適応の限界もあり5~8),ブーム9~11)の消退をきたしたことは,日本麻酔学会における針に関する報告の減少からもうかがえる.中国においても対照となった病院の違いはあるが,1967年から1968年にかけては全手術例の60%近くが針麻酔下でなされたが,1972年には20ないし26%,1973年には15から20%,そして1974年には5から6%に減少しているという12).
反面,基礎研究面からは痛覚機序解明の手掛りということもあって10,13),生理学会での針麻酔に関する発表演題は増す傾向にある.
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