特集 siRNAが切り開く循環器の疾患修飾治療
特集にあたって
辻田 賢一
1
1熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学 教授
pp.5-5
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.03_0005-0005
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循環器領域の薬物治療において、siRNA製剤という新しい風が臨床の現場まで吹いてきた。核酸医薬は読んで字のごとく、遺伝子やRNAをターゲットとする新しいアプローチだが、なかでも、siRNA(small interfering RNA)は、特定のmRNA(メッセンジャーRNA)を標的にし、その分解を促進することで(RNA干渉(RNAi))、その遺伝子発現を抑制し、該当するタンパク質の合成を抑制するというメカニズムを有する。In silicoアプローチを駆使した薬剤開発でも話題を呼んだ。一方、siRNAを用いた治療には、siRNAを細胞内に届けるデリバリー、免疫反応、安定性などの技術的な課題が存在していた。
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