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物理療法
兼松 英夫
1
1中伊豆リハビリテーションセンター
pp.150-152
発行日 1978年2月10日
Published Date 1978/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103939
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わが国のリハビリテーション医学の歴史はまだそんなに古いとはいえないが,物理療法の歴史は随分それ以前にさかのぼることが出来るようである.
リハビリテーション医学の歴史的背景を眺めるとき,物理療法がリハビリテーション医学の元祖とさえいっても過言ではない存在であり,主にいわゆる整形外科後療法として永く治療の主体をなしていた時代があった.しかしその後,今日のようにリハビリテーション医学が一つの体系づけられた独立した学問として進歩発展し,運動療法を主体とした理学療法学,作業療法学,言語療法学,臨床心理学,医療社会事業学といった各専門知識と,あらゆる領域の臨床医学を駆使し,それらを統合し,組み立ててゆく,いわぱ一人の患者を身体疾患的のみならずwhole personとしてtotalに治療してゆくリハビリテーション医学の中で,物理療法はもはや決して治療の主体ではなく,理学療法の中のほんの一部でしかなく,あくまでも運動療法に対する補助的手段というべきである.
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