Japanese
English
特集 骨折―最近の話題
物理療法による骨折治療
Physical therapy in the treatment of fractures.
竹川 徹
1
,
冬木 寛義
1
,
鈴木 宏一
2
Toru Takekawa
1
,
Hiroyoshi Fuyuki
1
,
Kouichi Suzuki
2
1東京医科大学病院リハビリテーション科
2東京医科大学整形外科講座
1Department Rehabilitation Medicine, Tokyo Medical University Hospital
2Departmet of Orthopedic Surgery, Tokyo Medical School
キーワード:
骨折
,
物理療法
,
電気刺激療法
,
超音波療法
Keyword:
骨折
,
物理療法
,
電気刺激療法
,
超音波療法
pp.941-946
発行日 2004年10月10日
Published Date 2004/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100645
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はじめに
近年,骨折に対する物理療法が注目されつつある.物理療法とは,熱・電気・光線・X線・空気・温泉などの物理的作用を利用して行う治療であり,使用されるエネルギーには,大きく分けて電磁エネルギーと力学的エネルギーとがある1)(表).
力学的エネルギーが骨のリモデリングに影響を及ぼすことは1800年代より認識されていたが,1953年,保田2)により,骨に対する力学的な刺激が電気を発生させること,および骨に対する電気的な刺激が仮骨を生ずることが確認され,骨の改変現象と電気的現象との関連が認識されるに至り,以来,この面での基礎および臨床的研究がなされてきた.
今日,骨折治療に使用される物理療法としては,電磁エネルギーとして直流刺激3),交流刺激4),電磁場刺激5,6)など,力学的エネルギーとして低出力超音波7)などがある.以下に,これら物理療法のメカニズムおよび臨床的摘要について述べる.
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