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講座
歩行分析(4)―床反力分析を中心として
Gait Analysis (4)
盛合 徳夫
1
Norio Moriai
1
1関東北労災病院リハビリテーション診療科
1Tohoku Rosai Hospital.
キーワード:
異常歩行
,
床反力
,
義足
,
片麻痺歩行
Keyword:
異常歩行
,
床反力
,
義足
,
片麻痺歩行
pp.285-294
発行日 1977年4月10日
Published Date 1977/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103770
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はじめに
リハビリテーションの評価のひとつとして歩行に関する情報を把握することは,誰でも実現したい夢である.しかし歩行という現象はきわめて多くの要素の合成産物であるから,ひとつの要素の特徴をその現象の中からpick upすることが大切であり,床反力はその目的にかなった測定法の一つと考えられる.
また,その利点の一つとして床反力の記録が歩行と同時にすぐその場で得られることであり,床反力は,支持脚の足底に働く力を,すなわち体重心の瞬間加速度の変化をあらわすから,そのパターンは忠実に歩容の特性を示すものと思われる,従って歩行分析の方法の一つとしてわれわれに有力な情報を伝えてくれる測定法と考えられる.宮城県拓杏園において開発した床反力,VTRシステムはすでに秋田大鈴木4)が報告しており,このシステムにより正常歩行並びに異常歩行についての研究は,共同研究者の岩井5~7),小住12),今田8),鈴木4,10),磯崎9),山本13),大沼らによって報告されている.
今回は床反力が歩行分析の手段としていかに利用できさらには臨床的にどの程度まで応用できるか,従来まで報告した内容を紹介しながら検討してみたい14~18).
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