Japanese
English
研究と報告
脊柱側彎症に対する機能訓練―特に牽引療法について
The Physical Therapy due to Traction Apparatus for Scoliosis.
小松 忠雄
1
,
田中 明
1
,
川本 敏恵
1
,
野島 元雄
2
,
山本 博司
3
Tadao Komatsu
1
,
Akira Tanaka
1
,
Toshie Kawamoto
1
,
Motoo Nojima
2
,
Hiroshi Yamamoto
3
1徳島大学医学部付属病院理学療法部
2愛媛大学整形外科
3徳島大学整形外科
1Dept. of Physical Therapy, School of Medicine, Tokushima University.
2Dept. of Orthopedic Surgery, School of Medicine. Ehime University.
3Dept. of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Tokushima University.
キーワード:
脊柱側彎症
,
牽引療法
Keyword:
脊柱側彎症
,
牽引療法
pp.279-284
発行日 1977年4月10日
Published Date 1977/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103769
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はじめに
脊柱側彎症の治療は日常生活活動を継続しつつその効果をあげることが望ましい.今回われわれは本症治療のうち変形矯正力として最も効果的な牽引療法をとりあげ,本法が本症治療,特にそのリハビリテーションプログラムにおいて持つ意義について検討した.保存的療法例では学校活動継続の容易な能動的矯正法Active Corrective Jacketが基本となるべきと考えているが,この方法での限界に近い症例の治療には牽引矯正法が加味されねばならない.この牽引法の1つとしてわれわれは臥位における首尾方向牽引下にロープを介し,Proprioceptive neuromuscular facilitationパターン(以下PNFパターンと略す)の動作により牽引効果を得るとともに筋力強化訓練をおこなわしめている.また,手術療法例においては牽引保持効果を得さしめるLocalizer cast装着下に術後早期に退院,通学をさせている.特に,高度変形例に対しては最も確実な効果を挙げ得るHalo-Pelvic牽引法を用いている.このHalo-Pelvic牽引法は術後早期離床を可能ならしめる面でもよい方法と思われる.
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