Japanese
English
論述
大型床反力計による変形性膝関節症患者の歩行分析
Gait Analysis for Osteoarthritis of the Knee Using Giant Force Plate
島田 克博
1
,
鈴木 三夫
1
,
脇坂 匠
1
,
王 東
1
,
山崎 信寿
2
Katsuhiro Shimada
1
1国立療養所村山病院整形外科
2慶應義塾大学理工学部
1Department of Orthopaedic Surgery, National Murayama Hospital
キーワード:
歩行分析
,
gait analysis
,
床反力
,
ground reaction force
,
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee
Keyword:
歩行分析
,
gait analysis
,
床反力
,
ground reaction force
,
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee
pp.231-238
発行日 1995年3月25日
Published Date 1995/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901575
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抄録:変形性膝関節症76例に対し大型床反力計を用いた多数歩連続自由歩行による歩行分析を行い,その歩行特性について検討した.床反力波形では左右方向の外向き反力を示す初期の波形のピークが不明瞭で,その後の内向き反力を示す波高が増大するのが特徴であった.時間距離因子では歩速,歩調の減少が顕著となる.歩容因子ではすべての因子が悪くなり,特に動揺性は著しく大きくなる.これらの歩行評価と臨床,X線評価との関係では,臨床評価点数の減少とFTAの増大とともに歩速は減少し,各歩容因子は悪化していく.各歩容因子のうち円滑性は他の因子と比較して臨床評価点数,FTAともに高い相関がみられた.これらの結果から変形性膝関節症患者の歩行は,時間距離因子では歩速が,歩容因子では円滑性,動揺性がその特性のよいパラメーターとなり,疼痛,下肢アライメントによって強く影響を受けていると考えられた.
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