Japanese
English
特集 心疾患のリハビリテーションⅠ
人工ペースメーカー植込み患者のリハビリテーション
Rehabilitation of the Artificial Cardiac Pacemaker-Implanted Patient.
堀 原一
1
Motokazu Hori
1
1筑波大学臨床医学系外科
1Department of Surgery, Institute of Clinical Medicine, The University of Tsukuba.
キーワード:
(心臓の)人工ペースメーカー
,
長期ペーシング
,
高度房室ブロック
,
sick sinus syndrome
,
Adams-Stokes発作
Keyword:
(心臓の)人工ペースメーカー
,
長期ペーシング
,
高度房室ブロック
,
sick sinus syndrome
,
Adams-Stokes発作
pp.19-26
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103725
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はじめに
近年,房室ブロックを主とする慢性徐脈性不整脈の患者に人工ペースメーカーの植込みによる治療が行なわれるようになり,脳血流の急性障害による失神,全身痙攣などのAdams-Stokes発作や精神・身体活動の低下,日常生活の障害から解放されるケースが多くなってきた.その適応は年々拡大され,症状のある洞房ブロック,sick sinus syndrome,洞停止を起こす症例のほか,房室ブロックでもMobitzⅡ型ブロック,右脚ブロックに左脚前枝ブロック(心電図上左軸偏位)の合併する場合などの両脚ブロックに,予防的にも人工ペースメーカーが植込まれるようになり,また必ずしも多くはないが,反復性発作性頻拍症にも特殊な人工ペースメーカーの植込みが行なわれることがある現状である.
このように,不整脈のためにまず日常の生活が維持されないばかりでなく,突然死を招く危険のある患者に,人工臓器のなかでもエレクトロニクスを駆使し,複雑な機能を営む人工ペースメーカーが植込まれることにより,患者は幸いに社会・職場復帰にまでいたるが,そこに特別なリハビリテーションとアフターケアーが必要となるのである.
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