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経過
米国のみならず世界の障害者リハビリテーションの分野に貢献されている米国保健教育福祉省のギャレット博士(Dr. James F.Garrett,Executive Director of Research and Evaluation Rehabilitation Service Administration,Office of Human Development,H.E.W.)と,障害者のワークショップおよび在宅就労プログラムの運営で大きな成果を上げておられるニューヨークの障害者連盟のコーヘン博士(Dr. Milton Cohen,Executive Director,Federation of the Handicapped)のおふたりが来日されることを聞き,ぜひこの機会に具体的な問題を専門家の間で話し合いたいという声が上がった.幸い在日米国大使館ブルーム科学技術参事官のご賛同を得て,全国身障者職業更生施設協議会(会長高木政信)が主催,日本障害者リハビリテーション協会(会長生悦住求馬)が共催する「職業リハビリテーション・セミナー」を開くことが実現した.
7月20日,午後1時から4時まで,通訳の時間を考えれば決して十分ではないが,とにかく忙しい予定の中から半日を割いていただくことになり,中野サンプラザを会場に約40名の専門家が集まった.会は講演会の形式をとらず,あらかじめ各分野から出された当面の課題を質問形式に整理し,ギャレット博士とコーヘン博士にコピーをお渡ししておいた項目について,当日池田勗氏(東京都心身障害者福阯センター職能科),調一興氏(身体障害者授産施設東京コロニー),上田敏博士(東京大学付属病院リハビリテーション部)の3人が質問し,さらに出席者からの質問も受けて,奥野英子さんの通訳でギャレット博士,コーヘン博士が答えていくという形式で進められた.終始具体的問題のやりとりで,定刻を過ぎても両博士の次の予定がなければ容易に終わりそうもないほど熱心な討議が行われた.
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