Japanese
English
特集 リハビリテーション関連職種の教育
ソーシャルワーカーの養成と現況
Education for Social Worker and is Problems.
高田 玲子
1
Reiko Takada
1
1関東逓信病院
1Kanto Teishin Hospital.
キーワード:
ソーシャルワーカー
,
社会福祉学科
,
資格制度
Keyword:
ソーシャルワーカー
,
社会福祉学科
,
資格制度
pp.901-906
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103662
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
わが国の社会福祉の適応分野は大きく分けて14のフィールドに見ることができる(表1).そして,そこで働く人々を福祉労働者,または,従事者と呼ぶのか,またはソーシャルワーカーというのかについては,現在の日本の社会福祉界では混乱しており,それらの人々を法的に規定し,呼称する名称や基準は何らない現状である.それ故,真の意味での専門家としてのソーシャルワーカーとは何かが論ぜられぬまま「私はソーシャルワーカーである」と言うと,それで通用することが起る.これは,社会福祉の専門性と教育,並びに社会福祉に対する社会の認識と承認の低さから生じているひとつの現象であると思われる.それ故,福祉や医療の世界で,ソーシャルワーカーという名称が通用しているとすれば,それはもっぱらワーカーと呼ばれるその人個人が,ソーシャルワークという仕事についているという自覚と自信,及びその人をとりまく周囲の認識と承認があって初めて成立しているという単なる職名であり,社会的・法的根拠は何らない事を,この論をすすめる上で断っておきたい.これは,PTやOTが,専門の養成校を卒業し,国家試験を通りぬけて,初めて認められた専門家になるのに比べて,根本的に質を異にしているのである.
ここでは,臨床の場にいる筆者が,日頃感じているソーシャルワーカーの養成の問題を実践の立場からふれることにする.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.