Japanese
English
特集 リハビリテーション関連職種の教育
パラメディカル養成の根本問題への挑戦
Role of the Comprehensive Medical Education, in the Training of PP, OT and the Other Medical Assistants.
水野 祥太郎
1,2,3
Syotaro Mizuno
1,2,3
1川崎リハビリテーション学院
2川崎医科大学
3大阪大学
1Kawasaki Medical College.
キーワード:
パラメディカル
,
教育
Keyword:
パラメディカル
,
教育
pp.907-910
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103663
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4つの学生寮
川崎医科大学をめぐって4つの学生寮がある.もともと綜合的な医学教育(compehensive medical education)を目ざしている施設であるから,医科大学のほかに,医療短期大学があり,リハビリテーション学院があり,高等学校まで付属している.その各々の学生寮である.
不思議なことにこの学生寮は,ひとつひとつ性格を異にしている.大学ははじめの2学年間,付属高校は3学年間全寮制をとっている.大学と短大は1人1室であるが,付属高校は4~6人1室,リハビリ学院は2人1室となっている.こんな形の上のことではなく,その使いかたの各様の特長がおもしろい.アメリカなどでは学生寮は休暇期間中は完全に明けわたして,大学がいろいろの講習会や学会の宿舎として利用する.学生は学期ごとに荷物をまとめて,これを大学の倉庫に保管される例となっているのであるが,日本の学生はこういう風に寮を公共施設として扱うことになじんでいない.大学寮では,毎年の学生入替えに,数10万円を投じて修理や塗り直しをしなければならない.壁といわず,器物といわず,損壊いちじるしく,共同弁償の対象になる.規律の点では及第点はつきかねる.高校寮では,かならず池田潔の「自由と規律」を読ませて,イギリスのパブリック・スクール(という名の私営貴族的中・高校)の精神を吹込もうとしているが,別世界の話としてうけとり,自分をdisciplinizeする方向にはいかないらしい.短大寮は,はるかにきれいで,つかい傷みはない.しかし,disciplinizeされているかというと,はなはだ心細い.
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