Japanese
English
講座
リハビリテーション診断学(2)―脊髄損傷の問診から機能レベルの決定まで
Clinical Diagnosis of Spiual Cord Injury with Emphasis on the Evaluation of the Functional Level.
博田 節夫
1
Setsuo Hakata
1
1星ケ丘厚生年金病院リハビリテーション部
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Hoshigaoka Koseinenkin Hospital.
キーワード:
四肢麻痺
,
対麻痺
,
機能レベル
,
完全麻痺
,
不完全麻痺
Keyword:
四肢麻痺
,
対麻痺
,
機能レベル
,
完全麻痺
,
不完全麻痺
pp.147-152
発行日 1976年2月10日
Published Date 1976/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103485
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はじめに
リハビリテーションは治療により残存機能の最大回復をはかり,それを利用して可能な限りの独立性を獲得することといえる.したがって,残存機能と機能回復の可能性を診断することがリハビリテーションの出発点となる.脊髄損傷の残存能力は年齢・性などによっていくらかの差はあるけれども,完全損傷においては損傷レベルによってほぼ一定であり,レベル診断は機能評価に欠くことはできない.不完全損傷の場合には,損傷の程度によって機能の差は著しいが,完全損傷の機能を基にして,損傷の不完全さの程度を加えて考えれば機能評価はより容易になる.
脊髄損傷といえども,一般的な病歴および理学所見を軽視しては全体としての機能を把握することは不可能である.しかし,それらは診断学の基本であり周知のこととして,ここではとくに脊髄損傷のリハビリテーションに必要な事項についてのみ述べる.
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