Japanese
English
特集 リハビリテーションと精神的諸問題
脳卒中のリハビリテーションにおける精神的諸問題
Some Mental Problems on Medical Rehabilitation of Postapoplectic Patients.
間下 信
1
,
伊藤 求
1
,
有田 匡孝
1
,
藤田 勉
1
Nobuaki Mashimo
1
,
Motomu Ito
1
,
Masataka Arita
1
,
Tsutomu Fujta
1
1長野県厚生連リハビリテーションセンター鹿教湯病院
1Kakeyu Rehabilitation Center & Clinic
キーワード:
脳血管障害
,
精神障害
,
動脈硬化性痴呆
,
痴呆
Keyword:
脳血管障害
,
精神障害
,
動脈硬化性痴呆
,
痴呆
pp.959-964
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103441
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はじめに
脳卒中後片麻痺のリハビリテーションにおける問題点として,横山1)は次の6点をあげている.1)内科的面,2)神経学的面,3)四肢機能,4)言語機能,5)精神的面,6)社会的面,いずれも重要な問題点であり,種々の阻害要因を含んでいるが,とりわけ精神障害を有する患者に対しては,リハビリテーション適応外として,またはリハビリテーションゴールをきわめて低く設定することが多い.しかしながら,脳卒中後片麻痺の患者は,多かれ少なかれ,脳動脈硬化症を呈しており,また年齢的には老人が圧倒的に多い.このような点から見れば,脳卒中リハビリテーションの対象となる患者は潜在的に脳動脈硬化症または老齢に起因する精神障害を有すると考えても差支えはないと考えられよう.したがって,リハビリテーションに関与する者は常に阻害要因としての精神障害を考慮せねばならず,十分な症状分析のもとに慎重なリハビリテーションゴールを設定しなければならない.
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