Japanese
English
研究と報告
寒冷マッサージについて
A New Device of Crypotherapy.
鳥巣 岳彦
1
,
緒方 甫
2
,
中村 謙介
2
,
長尾 竜郎
2
,
下畑 博正
2
,
中山 彰一
2
,
林 素子
2
,
高橋 精一郎
2
,
和才 嘉昭
3
Takehiko Torisu
1
,
Hajime Ogata
2
,
Kensuke Nakamura
2
,
Tatsuro Nagao
2
,
Hiromasa Shimohata
2
,
Shoichi Nakayama
2
,
Yasuko Hayashi
2
,
Seiichiro Takahashi
2
,
Yoshiaki Wasai
3
1九州労災病院整形外科
2九州労災病院リハビリテーション科
3九州リハビリテーション大学校理学療法科
1Dept. of Orthopedic Surgery, Kushu Rosai Hospital.
2Rehabilitation Center, Kyushu Rosai Hospital.
3Dicector of Physical Therapy Kyushu Rehabilitation College.
キーワード:
寒冷マッサージ
,
皮膚温
Keyword:
寒冷マッサージ
,
皮膚温
pp.849-854
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103419
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Ⅰ.はじめに
疼痛を除去し,関節可動域改善の目的で行われる理学療法は,われわれ整形外科領域の日常の診療において必要かくべからざるものである.
関節機能の改善に際し,障害になるのは患部の疼痛であり,これをまず除去する目的で温熱療法や冷療法が行われる.一般には温熱療法がはるかに普及し,冷療法の処方は余りなされていない傾向にあるといえる.
冷療法Cryotherapyとは治療を目的として寒冷を局所に応用するものであるが,この寒冷療法を用い一連の機能改善訓練を行うことをCrykineticsと呼ぶ.冷療法は温熱療法と相対応するものであるが,有痛性の筋,筋膜疾患,痙性麻痺などによる筋緊張の抑制,術後の機能回復訓練などに優れた効果を有し,しかも温熱療法に比べ簡単で,短時間で実施でき,速効性があり,効果の持続時間が長いという利点を有している.
今回は当院で昭和44年より行われている局所寒冷マッサージをあらためて紹介し,その優秀性を強調するとともに実施方法,皮膚温と局所所見,疼痛除去に対する作用機序,適応,他の冷療法との比較などについて述べてみたい.
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