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昨年の夏頃であったと思うが横浜市大の土屋弘吉教授を中心にして何人かのリハビリテーション医学の仕事をしている者が集り,あまり肩がこらない自由に討論の出来る勉強の会を作ろうということになり,その第1同は上田敏先生のお世話で武田講堂から出発した.その後回数を重ねて今日で第9回目ということである.小生も発起人の1人としての責任から今回の当番を仰せつかった.この2年は短いようでもありまた長いようでもあった.何故ならばこのような地方会が本当に定着してやって行けるかどうか,また多くの同好の士が集るかまったく危ぶまれた時期もあったのである.また物理的な因子もないこともなかった.このようなリハビリテーション医学上の種々の問題を十分に時間をかけて土曜日の午後をつぶして論じるために時間的にあまり制約を受けない,内輪のように甘えられる会場というものが必要であった.製薬会社の講堂といろいろの助手の供給はわれわれには大変有難いものではあったが議論が白熱して時間延長となると多少とも遠慮があった.国電飯田橋の駅から徒歩3分位の東京逓信病院の林内科医長からの快い提供はそのような意味で大変有難いものであった.しかし一方では諸先生に負担と迷惑をかけ過ぎていることは認めざるを得ず今後反省して是正すべきであってこのことは会の中途での土屋先生からのコメントでも述べられた.そして今まで何よりもこの会の育成に直接手を貸し,黙々と事務的な繁雑な仕事を自分の時間をさいて続けて下さった横浜市大リハビリテーション科の大川嗣雄先生の骨折りは大変なものであったことを強調し深謝したい.今後はこの問題についても諸先生方にお計りするはずである.
さて今回の演題と特集は比較的盛り沢山となったが今後の会の発展を考えると悪い傾向ではなく,終了後の諸先生のご意見でもなかなか教育的で好評であったとほめられることが多かった.そのプログラムを示し各演者が触れられた興味ある若干の点について簡潔に述べてみる.
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