学会報告
第39回関東地方リハビリテーション医学懇話会―昭和58年12月3日,於:順天堂大学
大川 嗣雄
1
1横浜市立大学
pp.657-658
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105229
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1.普通小中学校に在籍する脳性麻痺児の状況:アンケート調査より
横浜市大医学部リハ科
佐鹿 博信 大川 嗣雄 足立 徹也
横浜市内の普通小中学校に在籍する肢体不自由児は197名であるが,このうちの脳性麻痺児72名の担任教師に対し,児童の能力障害に関する評価票を送付し,56名の有効回答(77.8%)を得た.この評価票はミネソタ大学のFunctional Assessment Inventry(FAI)をもとにして,教師が得点できるように26項目に改編したものである.各項目は,障害なしの0点から重度障害の3点まで4段階で評点されるが,Adaptation,Physical Condition,Communication,Motor functioningおよびCognitionの5つのカテゴリーに分けられている.
担任の教師により普通校での教育が適当であると判断された児童は41名であり総合得点の平均点は9.3点と低く軽度の障害であった.一方,不適当と判断された児童は15名で,総合得点の平均点は25.3点と高く,中等度以上の障害であった.これらの児童の学校生活の質を向上させ教育効果を高かめるために,リハ医学の立場からの協力が重要と考えられた.
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