追悼
山田憲吾先生のご逝去を悼みて
山本 博司
1
1高知医科大学整形外科
pp.396-397
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106275
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平成2年1月19日,山田憲吾先生が急逝された,当日の朝は,老人福祉施設にいつものように仕事に出られ,少し体の不調を訴えられて帰宅し,自室のベッドに静臥され,奥様が少し外に出られている間に,眠るがごとく昇天された,わずかに笑みを浮かべた「御仏」のように安らかなお顔であった.beautiful lifeを全うされた先生らしいご成仏であった.ご家族の悲嘆もさることながら,先生を知るすべての人たちの驚きと悲しみであった.
山田憲吾先生は,昭和12年に京都帝国大学を卒業され,以来医師としての50年の長い間,いかなる時代にも,いかなる時にも,常に誠実に,眞摯にお仕事に取り組まれてきた.学者としては,豊かな発想と地道な努力を重ね,多くの独創性のある研究業績を残された.教育者としても,徳島大学の学長までお務めになられ,勲二等瑞宝章を受章された.実に心優しい医人であった.
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