特集 リハビリテーション行政
座談会 リハビリテーション行政を考える―(1973年10月17日,於東京)
松本 征ニ
1
,
飯田 進
2
,
石川 左門
3
,
横山 巌
4
,
土屋 弘吉
5
1障害者雇用促進協会
2子どもたちの未来をひらく父母の会
3東京進行性筋萎縮症協会
4七沢老人リハビリテーション
5横浜市大
pp.201-211
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103109
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
土屋 この度,『総合リハビリテーション』が「リハビリテーション行政」の特集を企画いたしましたので,その一部として「リハビリテーション行政を考える」というテーマで座談会を開くことになりました.
昨年(1972),私どもが日本リハビリテーション医学会を主催したときに,主題を決定するためのアンケートをとってみたところ,「リハビリテーション行政」という主題の希望がたくさん出てまいりまして,行政に対する関心が非常に深いことを知ったのであります.
最近,行政面がいろいろと充実してきていることは事実ですけれども,何となく総花式,羅列式と申しますか,形成的に走って心が通っていないような感じもいたします.第一線の医師,患者,あるいは患者の親御さんなんかの立場から見ると,いろいろな矛盾があったり,不満があったりしているのが実情ではないかと思われます.そこで本日は,行政に対する批判,注文,あるいは今後こういうふうにしたらいいという忌憚のないご意見を出していただければたいへん幸いだと思います.
まず最初に,身体障害者福祉行政の一番基本になっておりますのは身体障害者福祉法だろうと思いますので,昭和24年に福祉法が制定された当時,厚生省社会局の更生課長をしていらして,福祉法設立の実際の生みの親であります松本先生に,福祉法制定当時の思い出やその周辺の事情などを中心にお話していただきたいと思います.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.