巻頭言
リハビリテーション工学の確立
加藤 一郎
1
1早稲田大学理工学部
pp.129
発行日 1973年2月10日
Published Date 1973/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102863
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従来,リハビリテーションといえば一般に私なども含めてそれはすなわちリハビリテーション医学として受けとめてきたと思う.それは1つには,この分野の重要性に注目したのが医学畑の人々であったことを大きな理由としてあげてよいだろう.しかし,リハビリテーションが医学のみでその理想を達成できるのだろうか.
リハビリテーション医学を構成する諸学は,生理学,解剖学,神経学,整形外科学などの医学に加えるに,理学療法学,作業療法学,補装具学,看護学,言語治療学,臨床心理学,ソーシャルワーク学など運動治療と機能回復に関する学問である.前者群をリハビリテーション医学の基礎的側面とするならば,後者群はリハビリテーション医学の臨床的側面とでもいえよう.そしてこの臨床的側面を構成している諸学は,これまでパラメディカルとして扱われている分野でもある.
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