--------------------
編集後記
鹿
pp.712
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102829
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
第43回日本リハ医学会は6月初めに芝の東京プリンスホテルパークタワーで開催され,過去最高の参加者だったとのこと,ワンフロアにすべての会場が収まり,会場をあちこち駈けずり回る必要もなく,親密感があり落ち着いた雰囲気の学会でした.近くには結構な飲み屋がたくさんあって,昼も夜も頑張ってしまいました.特別講演は小泉英明先生(独立行政法人科学技術振興機構)の「脳科学と教育」でしたが,光トポグラフィーなど脳機能の計測方法の進歩によって容易に脳の働き(精神活動)が測れるようになったことなどが紹介されました.近赤外線を利用した光トポグラフィーという方法で,日常的な脳の働き―感覚・運動・言語・注意・記憶など大脳の働きが安全に描画でき,昔は哲学や心理学,文学の専門分野であった精神や心の世界が自然科学や先端技術の領域のテーマとなってきたということです.今後,認知症や高次脳機能障害のリハに新機軸をもたらすでしょう.漱石の「こころ」を画像で読み直すなんていう企画も出てきそうです.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.