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編集後記
鹿
pp.402
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102780
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地球,世界,日本,金融,情報,健康,夫婦……等々,適当に言葉を選んでその後に「の危機」と続けてみて,まったくだ!と納得してしまうのは,やはり昨今,「危機の時代」なのだからか.もっとも危機管理というのは欧米企業社会の発想で,片や日本,最近のライブドア騒動をみていても,気候・風土・社会の違いのためか結構のんびりしている.余計な危機は背負い込むことはない.今月は「リスクマネジメント」の特集.総論的なリスク対策は個々の医療機関はもちろん,行政,学会,関連団体等を挙げての取り組みが進んでいるが,しかし医療の世界は多種多様,リスクも事故も個別的です.事例を積み重ね,起こってしまった事故を一つ一つ検証し,現場で,具体的で,有効な対応の方法を駆使することしか対策はないようです.ある病院の調査では,看護部門でのヒヤリハットの原因で一番多いのは「電話やナースコールによる作業の中断によるもの」だったそうです.電話の後,それまでやっていたことをすっかり忘れてしまうのは私も日ごろ頻繁に経験している.要注意です.
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