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編集後記
鹿
pp.1210
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102765
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本誌の読者,執筆者の多くは医学・医療を提供する側の方々で,ともすると患者や介護される側の視点が抜け落ちがちです.医師自身,そのご家族が病気や介護が必要になって「初めて患者や家族の気持ちがわかった」ということもよく聞かれることです.今月の特集ではご自身が脳卒中になられた方,また患者会の方々からお原稿をいただきましたが,このような雑誌を作る私たちにとっても患者の視点はとても大事です.同様なことですが,私たち会社人間は,ついついモノ・情報の生産者であると同時にその消費者でもあるということを忘れがちです.最近次々に告発されている企業の不祥事の一番の責任は経営側にあるとしても,生産現場の第一線にいる人の「利用者でもあること」の視点の欠如にも原因があるのではないでしょうか.改めてそこから働くことの意味が問い直される必要もあると思います.本号が今年の最後になりました.長い暑い夏がやっと過ぎたら,台風被害が続き,今度は新潟地震と厄介な年でしたが,来年が少しでもいい年でありますように…….
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