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編集後記
鹿
pp.216
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101194
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みんなが良かれと思って突き進んできたグローバリゼーションも翳りをみせ,あちらこちらにほころびができて,建築や食品の偽装・偽造,違法派遣,患者たらい回し…,医療崩壊,地方の疲弊,格差社会等々,毎日のように新聞紙上を賑わせるようになってから久しい.年明け早々不快なニュースばかりだが,「ディーセント」をはやらせよう,という小さな記事が目に付いた(08年1月12日,朝日新聞).「ディーセント」とは「ちゃんとした」という意味だそうだ.グローバル競争での過酷な労働に歯止めをかけ,誰もがまっとうな仕事に就けるように,21世紀の目標をこの言葉に託してILOが8年前にdecent workという言葉を提起し,「働きがいのある人間らしい仕事」と訳した.しかし,この日本語は堅すぎ,長すぎであちこちから敬遠されている.だから,これをこのままはやらせようと提案して,「今日の残業,ディーセントじゃないっすよ」,「30代のディーセント・ライフ」等の使い方を挙げている.そこで早速,今年は,「みんなでディーセント・リハビリテーションを!」
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