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編集後記
鹿
pp.1018
発行日 2004年10月10日
Published Date 2004/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102756
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この絶唱で,果たして切ない恋心は通じたかどうか,佐藤春夫の「秋刀魚の歌」.「あはれ 秋風よ 情あらば伝えてよ ―男ありて 今日の夕餉に ひとり さんまを食ひて 思ひにふける と.……さんま,さんま,さんま苦いか塩つぱいか.そが上に熱き涙をしたたらせて さんまを食ふはいづこの里のならひぞや.……」 辛くてもいい,一度でいいからこんなさんまを食べてみたいといつも思いつつ,何の思いに耽ることもなく沢山食べてしまいました.今年は例年になく豊漁だったそうです.美味しかったです.片や,「岩魚釣りの旅礼賛」(岡村親宜著,文芸社刊)は岩魚に恋をした男のお話,「何よりも手順よく,飯の種の仕事を前倒しに手際よくかたづけ」て,日本全国の源流に分け入って岩魚を釣り歩いている岡村先生のこの「飯の種」というのは弁護士.仕事に釣りにお酒飲みにと超多忙のなか,本誌の「リハ専門職のための法律知識」の連載のうち3本もご執筆いただいた.感謝,多謝.しかし,どうもこちらの原稿より,「礼賛」の原稿のほうが気合が入っているな…….
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