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編集後記
鹿
pp.606
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102741
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褥瘡や摂食・嚥下障害はすべての患者のQOLに直結する障害です.患者家族への適切な説明もなく安易に胃瘻がつくられ経管栄養となる.長い間床ずれに気づかず寝たきりにされ苦痛の意思表示も受け取られぬまま亡くなっていく.このような,多くは痴呆の高齢者を身近に頻繁に見聞きすれば誰でも,一体この国の医療はどなっているの,と思わざるを得ません.今特集や今回が最終回となった連載「嚥下障害」では,これらの問題への適切な対応のためにリハ関連職の役割の重要性が指摘されています.「第12回総合リハビリテーション賞」が先日決まりました.藤田保健衛生大学七栗サナトリウムリハセンターの永井将太先生らの「The Full-time Integrated Treatment(FIT)programの効果」(本誌31巻2号掲載)です.このFITプログラムによって,「空間的・情報的に高度に統合化された環境で,土日祝日も含めた毎日訓練,全日訓練を行うことにより,自宅復帰率を下げることなく,より大きなADL改善と在院日数短縮を実現した」とのこと,リハの守備範囲は広いのです.
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