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増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅶ 切断
49.血管原性切断者のリハビリテーション
Rehabilitation for the patient with dysvascular amputation.
水落 和也
1
Kazuya Mizuochi
1
1横浜市立大学附属病院リハビリテーション科
1Department of Physical and Rehabilitation Medicine, Yokohama City University Hospital
キーワード:
末梢動脈疾患(peripheral arterial disease;PAD)
,
義足装着訓練
Keyword:
末梢動脈疾患(peripheral arterial disease;PAD)
,
義足装着訓練
pp.720-725
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102525
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Q1 血管原性切断は高齢切断と同義語か?
血管原性切断はリハビリテーション医学分野で1970年代以前から用いられているDysvascular Amputationの訳語であるが,ステッドマンの医学大辞典にも医学書院の医学大辞典にもこの用語はない.日本リハビリテーション医学会の用語辞典では血管原性切断の対応語にamputation due to peripheral vascular diseasesをあてている.つまり末梢血管疾患による四肢の切断を意味するとしているのであるが,末梢静脈疾患,リンパ管疾患では四肢切断に至ることは稀であるので,ここで言う血管は動脈と理解して問題はなかろう.また末梢動脈狭窄,動脈閉塞による上肢切断は下肢切断に比べはるかに数が少ない.
下肢の末梢動脈疾患(peripheral arterial diseases;PAD)は慢性の経過で動脈閉塞を起こす慢性動脈閉塞症と同義に用いられるが,末梢動脈疾患には最も多いアテローム硬化に伴う閉塞性動脈硬化症(arteriosclelosis obriterans;ASO)だけでなく,急性動脈閉塞症,Buerger病(thromboangitis obliterans;TAO),膝窩動脈捕捉症候群,膝窩動脈外膜囊腫,遺残坐骨動脈,線維性異形成,膠原病関連の血管病変,肢端紅痛症,blue toe syndromeなどがある1).
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