Japanese
English
研究と報告
がん術後リンパ浮腫に対する外来での集中複合的理学療法の短期・長期的治療成績
Short-and long-term effects of intensive complex physical therapy for outpatients of lymphedema with cancer.
中山 紀子
1
,
小林 範子
2
,
藤野 敬史
3
,
櫻木 範明
2
,
青山 誠
1
Noriko Nakayama
1
,
Noriko Kobayashi
2
,
Takafumi Fujino
3
,
Noriaki Sakuragi
2
,
Makoto Aoyama
1
1医療法人渓仁会手稲渓仁会病院リハビリテーション部
2北海道大学医学部産婦人科
3医療法人渓仁会手稲渓仁会病院産婦人科
1Department of Rehabilitation, Teine Keijinkai Hospital
2Department of Obstetrics and Gynecology, Hokkaido University Graduate School of Medicine
3Obstetrics and Gynecology, Teine Keijinkai Hospital
キーワード:
リンパ浮腫
,
複合的理学療法
,
外来集中療法
,
短期・長期的効果
Keyword:
リンパ浮腫
,
複合的理学療法
,
外来集中療法
,
短期・長期的効果
pp.1187-1192
発行日 2011年12月10日
Published Date 2011/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102303
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要旨:〔目的〕がん術後リンパ浮腫患者に対する外来通院による集中的な複合的理学療法(以下,外来集中療法)の短期・長期的効果を明らかにする.〔対象・方法〕がん術後リンパ浮腫患者46名(上肢21名,下肢25名)を対象として,外来集中療法を行った.治療効果評価項目は,浮腫体積,QOL調査アンケートであるSF-36v2TM(日本語版),蜂窩織炎の発症回数とした.〔結果〕浮腫体積は,外来集中療法開始前に比べて終了時には上肢47%,下肢50%と有意(p<0.001)に減少した.治療開始1年後では,外来集中療法終了時に比べて,上肢13%,下肢9%の増加を認めた.外来集中療法後のSF-36v2TMは上肢で精神面,下肢で身体面の項目で有意(p<0.01)に改善し,蜂窩織炎の発症回数は有意(p<0.05)に減少した.〔結語〕がん術後リンパ浮腫患者において,外来集中療法は短期・長期的に浮腫を軽減し,QOLの改善に有効であることが示唆された.
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