事例報告
訪問リハビリテーションにおけるリンパ浮腫治療介入への取り組み
林 雅子
1
,
小林 範子
2,3
,
高橋 いず美
1
,
山崎 美希
1
,
野地 法子
1
,
泉田 悠子
1
,
中山 紀子
1
,
藤野 敬史
3
,
青山 誠
1
1手稲渓仁会病院リハビリテーション部
2北海道大学病院婦人科
3手稲渓仁会病院産婦人科
pp.981-985
発行日 2012年11月15日
Published Date 2012/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102351
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はじめに
リンパ浮腫は、いったん発症すると完治することは難しく、一生付き合っていかなければならない疾患である。しかし、患者自身が適切な治療・セルフケアを早期から学び実践することにより、合併症や悪化を防ぐことは可能である。
現在、リンパ浮腫の治療は全国的に外来診療で行われていることが多い。しかし実際には重症患者ほど通院が困難であり、そのためさらに病態が悪化してしまうケースも少なくない。このような背景から、訪問サービスによるリンパ浮腫治療のニーズは高いと思われる。しかし、リンパ浮腫に対して、専門的なサービスを提供している訪問サービスそのものが稀少である。
当院では2010年より、リンパ浮腫患者に対して訪問看護ステーションから訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)を提供するという形式で介入を開始した。現在までの利用者は4名だが、本稿では代表的な1症例を取り上げ、取り組みと意義について考察を加え報告する。
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