連載 症例による座位保持装置の紹介
アテトーゼ型脳性麻痺児―不随意運動が著しい症例
田川 久美子
1
,
小池 純子
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
キーワード:
筋緊張の動揺
,
不随意運動
,
代償的固定
,
チンコントロール
Keyword:
筋緊張の動揺
,
不随意運動
,
代償的固定
,
チンコントロール
pp.288-289
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102013
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
アテトーゼ型脳性麻痺児の特徴は,筋緊張の動揺によるコントロールの難しさにある.姿勢を保持すること,運動を調整すること,気持ちや感情の変動が身体の状態と連動しやすいことなど,その「コントロールの難しさ」の影響は幅広い1).「痙性を伴うアテトーゼ」や「緊張性スパズムを伴うアテトーゼ」など不随意運動が著しいタイプは,目的をもって動こうとする際,筋緊張の動揺や突然の筋のスパズム(こわばり)が起こり,姿勢保持が困難となる2).不随意運動をコントロールして姿勢の安定を得ようとすると,さらに筋緊張を高めて代償的に固定し,非対称姿勢を強めることになる.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.