Japanese
English
特集 不随意運動
不随意運動の治療
Treatment of Involuntary Movement.
平林 久吾
1
,
横地 正之
1
Kyugo Hirabayashi
1
,
Masayuki Yokochi
1
1東京都立荏原病院神経内科
1Department of Neurology, Tokyo Metropolitan Ebara Hospital
キーワード:
定位脳手術
,
ボツリヌス毒素治療
,
錐体外路症候治療薬
,
不随意運動
Keyword:
定位脳手術
,
ボツリヌス毒素治療
,
錐体外路症候治療薬
,
不随意運動
pp.208-214
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108324
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はじめに
不随意運動,それは症候上われわれを魅了し,悩ませ,かつ苦しませる病態である.不随意運動の病態生理および原因は一部判明しているものもあるが,未だに不明なものが多い.すなわち不随意運動の原因が,脳における抑制系の機能障害に因るものなのか,興奮性の機能障害に因るものものなのか,一つ一つ勘案が必要である.
随意,不随意を含め,運動は脊髄,脳幹,小脳,尾状核,被核,淡蒼球,視床,赤核,視床下核,大脳皮質,これらの密接なつながりのうえに構築されている.また,不随意運動と区別のつきにくいてんかん性のものも混じっている.この点で,しっかりと診断を行い,治療を行うことが大切である.不随意運動に対する治療の確立は,一部生化学の勝利である.本稿では不随意運動の治療の現状について述べる.
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