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はじめに
2009年に改訂された脳卒中治療ガイドライン20091)では,リハビリテーションを行うに当たり,汎用され,信頼性・妥当性が検証されている臨床評価として,総合評価ではFugl-Meyer Assessment2,3),脳卒中重症度スケール(Japan Stroke Scale;JSS),Stroke Impairment Assessment Set(SIAS)4,5),National Institutes of Health Stoke Scale(NIHSS)が,機能評価としてはBrunnstrom Stage3),modified Ashworth Scaleが,また,activities of daily living(ADL)ではFunctional Independence Measure(FIM),Barthel Indexが推奨されている(グレードB).また,同ガイドラインでは,急性期リハビリテーションについては,廃用症候群を予防し,早期のADL向上と社会復帰を図るために,十分なリスク管理のもとにできるだけ発症後早期から積極的なリハビリテーションを行うことが強く勧められている(グレードA).その内容には,早期座位・立位,装具を用いた早期歩行訓練,摂食・嚥下訓練,セルフケア訓練などが含まれる.また,急性期リハビリテーションにおいては,合併症に注意することが勧められている(グレードB)6).さらに,急性期脳血管障害患者のリハビリテーションを行ううえで,脳卒中ユニット(Stroke Unit;SU)などの組織化された場で,リハビリテーションチームによる集中的なリハビリテーションを行い,早期の退院に向けた積極的な指導を行うことが強く勧められている(グレードA)6).
本稿では,SUで汎用されているリハビリテーション治療における評価法にはどのようなものがあり,また,リハビリテーションの効果および質を判定する臨床指標には,何が適切で,今後どのように活用すべきかについて考察する.
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