Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける質の評価
医療における質の評価
Quality assessment in health care.
池田 俊也
1
Shunya Ikeda
1
1国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科/薬科学研究科
1International University of Health and Welfare Graduate School
キーワード:
医療の質
,
アウトカム
,
臨床指標
Keyword:
医療の質
,
アウトカム
,
臨床指標
pp.1119-1123
発行日 2010年12月10日
Published Date 2010/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101906
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
医療の質と臨床指標
Donabedian1)は,医療の質を評価するための情報を「ストラクチャー(構造)」,「プロセス(過程)」,「アウトカム(成果)」の3つに分類しており,この分類は現在でもよく引用され,使用されている.ストラクチャーには,施設,設備,資金,人的資源などが含まれる.プロセスは,医療者により実施された診断や治療を評価することが中心であるが,患者が診療を受けるに至ったプロセスも含まれることがある.アウトカムには,治療成績のほか,診療に対する患者の満足度も含まれる.
従来,医療の質の評価においては,ストラクチャーの評価が中心であったが,近年,医療の質をプロセスやアウトカムの側面から定量的に評価する試みが活発化しており,いわゆる臨床指標の開発,導入が進んでいる.プロセスの指標は,診療ガイドラインなどで推奨されている,エビデンスの確立した診療項目を指標として定め,患者に提供されるべきベストプラクティスと,実際に提供された医療との乖離を測定するのが一般的である.このほか,特定の手術や処置などの実施率も過剰実施(overuse)や過少実施(underuse)を評価するための指標として用いられることがある.
![](/cover/first?img=mf.1552101906.png)
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.