Japanese
English
研究と報告
複合トレーニング実施後のデトレーニングおよびリトレーニングが高齢者の運動機能に及ぼす影響
Detraining and retraining effects on motor function after a multicomponent training in older adults.
池添 冬芽
1
,
市橋 則明
1
Tome Ikezoe
1
,
Noriaki Ichihashi
1
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
1Human Health Sciences, Graduate School of Medicine, Kyoto University
キーワード:
高齢者
,
複合トレーニング
,
デトレーニング
,
リトレーニング
Keyword:
高齢者
,
複合トレーニング
,
デトレーニング
,
リトレーニング
pp.965-971
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101873
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要旨:〔目的〕本研究の目的は,高齢者に対する複合トレーニング実施後の6か月間の運動中止(デトレーニング)と運動再開(リトレーニング)による運動機能の変化を明らかにすることである.〔対象〕対象は,トレーニングに参加した在宅高齢者18名のうち,運動を6か月間中止した後にリトレーニングに参加した7名とした.〔方法〕筋力,バランス,筋パワートレーニングで構成された複合トレーニングを12週間実施した.運動機能の評価として,筋力(膝伸展筋力,握力),バランス(片脚立位保持時間,ファンクショナルリーチ;FR,Timed up & go;TUG),筋パワー(立ち座りテスト)を測定した.〔結果〕トレーニング後,膝伸展筋力,FR,TUG,立ち座りテストで有意な改善がみられたが,膝伸展筋力,FR,TUGではデトレーニングによる機能低下がみられた.リトレーニングでは膝伸展筋力のみ有意な改善がみられたが,その改善率は1回目トレーニングより有意に低かった.〔結語〕筋力や動的バランス能力は運動中止による影響が大きいこと,同じ運動内容を続けると神経性要因の賦活効果が減少することが示唆された.
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