Japanese
English
研究と報告
人工股関節置換術後症例における前額面での骨盤傾斜角度と関節可動域および筋力との関係
The relation between the pelvis alignment of frontal plane and range of motion and muscle strength about hip joint.
神谷 晃央
1
,
竹井 仁
2
,
新野 浩隆
3
,
寺林 大史
3
,
木村 彰男
3
Akio Kamiya
1
,
Hitoshi Takei
2
,
Hirotaka Arano
3
,
Hirofumi Terabayashi
3
,
Akio Kimura
3
1金城大学医療健康学部理学療法学科
2首都大学東京人間健康科学研究科
3慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
1Department of Physical Therapy, Faculty of Health Sciences, Kinjo University
2Graduate School of Human Health Sciences, Tokyo Metropolitan University
3Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
キーワード:
人工股関節置換術
,
骨盤傾斜
,
関節可動域
,
筋力
Keyword:
人工股関節置換術
,
骨盤傾斜
,
関節可動域
,
筋力
pp.669-675
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101811
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:〔目的〕人工股関節置換術後症例は術側への荷重が困難であり,正しい骨盤傾斜角度や各関節の位置関係を保ったうえで動作をすることが困難である.その原因を追究すべく,前額面での骨盤傾斜角度と関節可動域および筋力との関係を検討した.〔対象〕同意を得た片側人工股関節置換術後の症例9名が参加した.〔方法〕前額面での骨盤側方傾斜角度と股関節内転・外転可動域と筋力を測定した.〔結果〕背臥位ならびに立位での骨盤傾斜角度は術側骨盤が挙上する症例が多く,立位にて肩幅の2倍に開脚した肢位では9名中8名の術側骨盤が挙上していた.筋力においては,術側外転筋力の有意な低下を認めた.術側骨盤挙上群では外転/内転筋の比率が低下し,相対的な外転筋の筋力低下を示す傾向であった.〔結語〕前額面における骨盤傾斜角度は体幹・股関節可動域ならびに股関節内転・外転筋力と関連する可能性があるため,骨盤傾斜角度に着目したうえでの運動療法が必要と考える.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.