人工関節置換術-最新の知見
関節の評価法と診断 関節のアライメント評価、手術前および手術後の評価 変形性股関節症に対する人工股関節全置換術後の骨盤傾斜および股関節回旋の変化
今井 教雄
1
,
伊藤 知之
,
高橋 康人
,
須田 健
,
宮坂 大
,
湊 泉
,
遠藤 直人
1新潟大学 大学院整形外科
キーワード:
回転
,
股関節
,
性因子
,
大腿骨頸
,
X線CT
,
変形性股関節症
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
股関節置換術
,
骨盤傾斜
,
上前腸骨棘
Keyword:
Femur Neck
,
Hip Joint
,
Sex Factors
,
Rotation
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Osteoarthritis, Hip
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.8-11
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270786
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工股関節全置換術(THA)を行った変形性股関節症126例を対象として、術前後の自然臥位における骨盤傾斜および骨盤に対する大腿骨回旋の変化を調査した。THA計画用と術後1週のCT像より骨盤傾斜角、大腿骨頸部前捻角(FNA)、ステム前捻角(SA)、前骨盤平面に対する後顆接線軸(APP-PCA)を計測した結果、術後は骨盤前後傾が有意に後傾し、前捻角は軽度減捻される傾向にあった。また、APP-PCAは6°程度内旋し、術前後で強い相関を認めたが、術後APP-PCAとSAならびに「術前後のAPP変化量」と「FNAとSAの差」に強い相関は認めなかった。THA後の大腿骨の回旋は脚延長やオフセットの変化に伴う軟部組織バランスに起因すると考えられ、ステム設置には個々の股関節の回旋を考慮する必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014