Japanese
English
特集 高齢障害者の機能維持
介護予防事業の現状と問題点
Programs for prevention of state needing long-term care.
柳 尚夫
1
Hisao Yanagi
1
1大阪府四條畷保健所
1Osaka Prefecture Shijonawate Public Health Center
キーワード:
介護予防
,
特定高齢者施策
,
一般高齢者施策
,
運動器の機能向上
Keyword:
介護予防
,
特定高齢者施策
,
一般高齢者施策
,
運動器の機能向上
pp.755-760
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101306
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はじめに
筆者は,保健所の所長として市町村の機能訓練事業への支援や地域リハビリテーション体制整備推進事業を通じて,地域リハビリテーションに関わってきた.一方,「介護予防」,とくに「運動器の機能向上」事業に関する複数の研究班に2005~2007年度まで参加している1).研究班の活動を通じて,介護予防事業に先駆的に取り組んでいる全国の10以上の自治体の実態をみる機会を得た2).また,複数の府県や市町から依頼を受けて,介護予防に関する研修会への協力をしており,多くの自治体の現状報告を研修会の場で聞く機会も得た.その経験からは,「全国の多くの自治体が介護予防事業に苦慮しており,十分な成果はでていない」と言わざるを得ない.介護予防事業がうまくいかない原因は,本事業の制度設計のまずさと国の一貫性のない方針変更である.
本稿では,その現状と問題点をわかりやすく記述したい.また,現状の改善に少しでも貢献できればと,自治体職員をはじめ介護予防に関わる専門職向けのホームページ介護予防自慢一座(http://www.k5.dion.ne.jp/~kyichiza/)を開設し,介護予防に関する情報発信を行っている.先駆的事例などの具体的な情報については,ホームページへのアクセスをお願いする.
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