学会報告
第24回中国四国リハビリテーション医学研究会―2007年5月20日(日),於:ビッグハート出雲
木佐 俊郎
1
1出雲市民リハビリテーション病院
pp.204-208
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101192
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1.地域在住高齢者における転倒予測テストとしてのCS-30の有用性
関門医療センターリハビリテーション科
川端 悠士・日浦 雅則・伊藤 裕
同整形外科 伊原公一郎
高齢者の転倒は複合的な要因により生じるが,米国老年医学会が作成した転倒予防のガイドラインでは筋力低下が転倒危険因子の第1位に挙げられている.CS-30(Chair Standing 30 seconds)は椅子からの立ち上がり回数から下肢筋パワーの評価が可能なパフォーマンステストであるが,このCS-30と転倒との関係についての報告はない.本研究では地域在住高齢者(n=76)を対象に転倒予測テストとしてのCS-30の有用性を検討し,転倒予測におけるCS-30のcut-off point(COP)を算出した.ROC曲線より得られた転倒予測におけるCOPは13.5回を示し,多重ロジスティック回帰分析によりその妥当性が確認された.得られたCOP 13.5回における転倒予測の感度(60%),特異度(89%),およびAUC(0.798)より,CS-30の転倒予測テストとしての有用性が示唆された.
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