学会報告
第23回中国四国リハビリテーション医学研究会―2006年12月10日(日),於:岡山国際交流センター
河村 顕治
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1吉備国際大学保健科学部理学療法学科
pp.827-834
発行日 2007年8月10日
Published Date 2007/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101027
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1.全人工股関節置換術(THA)術後患者の退院時期の相違による重心動揺と動作能力の比較
岡山大学病院総合リハビリテーション部
太田 晴之・佐々木賢太郎・千田 益生
THA術後患者に対し,術後4週未満で退院となったA群46名と4週以上で退院となったB群52名の重心動揺(LNG,ENV,REC),Up & Go Test,片脚立位時間,屈曲拘縮角度を術前と術後退院時で比較検討した.結果は,重心動揺,Up & Go Test,患側片脚立位時間,患側屈曲拘縮角度において有意差をもってB群のほうが良好な成績であった.しかし,A群ではB群より不安定な状態ながら,Up & Go Testは術前よりも早くなっていた.このことは,不安定な状態で動作速度が向上することとなり,転倒し易いことを意味する.医療情勢問題などのため早期退院は仕方ないが,今後はより短期間での機能障害の改善,転倒予防,退院先の慎重な検討が必要である.
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