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編集後記
鹿
pp.314
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100982
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昨日(2月14日),東京で春一番が吹いた.降雪がないのに春一番というのは前例がないそうで,まさに地球温暖化を実感する日が続いている.宮崎沖で漁船から真冬の海に放り出されて3日間,救命ボートで漂流しながら奇跡的に助かったのは暖冬のため,片や八甲田山でスキー中に雪崩で遭難し落命した人がいたが,これも今にしては珍しいほどの高気温のため.幸も不幸も,生きるも死ぬも神のみぞ知る,か.神のみぞ知る人生,還暦間近に迫り,老い先身近になれば,毎日変化なく穏やかに,夕方に旨い酒に出会えればそれで十分,日々これ好日という心境になるかと思いきや,それがならない.つまらないことをあれこれ迷い,小事は大事だとぶつぶつ言いながら,大事な決断は先へ延ばし,取り敢えずのことをちょっとだけ決断しながら今日も生きている.それにしても最近,不快に思うことがある.下手な評論家が命名した「団塊の世代」,ひとかたまりのゴミにでも見立てているのか,あちらこちらでその取り扱いをどうするか議論してくれているが余計なお世話.しかも,この語句,広辞苑にまで載っている.ふん!(鹿)
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