巻頭言
特定機能病院におけるリハビリテーション医療
三上 真弘
1
1帝京大学リハビリテーション科
pp.1007
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100917
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リハビリテーションはかつては病気の治療が終わってから開始されるということであったが,病気の治療と平行して早くからリハビリテーション医が関わり訓練を行っていくという早期リハビリテーションの重要性が広まってきた.これに対し平成14年4月より診療報酬点数表が改定されて,リハビリテーション料も大幅に変わり,発症14日間は早期加算がつけられるようになったことは,早期リハビリテーションにとっては追い風になったと思われる.
平成15年4月1日より特定機能病院(大学病院,国立がんセンター,国立循環器病センターなど,計82病院)において入院医療の包括評価が導入された.各病院の準備状況により実施については3か月の猶予が認められたので,7月には全ての特定機能病院で実施されている.診療報酬は診断群分類毎の1日当たりの点数×医療機関別係数×入院日数となる.診断群分類は主病名と副傷病名,手術や処置のある,なしで分類され,DPC(Diagnosis Procedure Combination)と呼ばれ,1,860に分類され,それぞれに点数がついている.昨年7~10月の4か月にわたり,全特定機能病院から退院患者の医療費の実績,入院期間などに関するデータを集め,それを基に病院係数が決められた.したがって,同じ病名で入院しても病院により金額に差が出ることとなった.
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