Japanese
English
実践講座 神経筋の電気診断3
神経伝導検査の実際―(1)絞扼性神経障害,整形外科疾患
Nerve conduction study for the entrapment neuropathy in the upper limb.
栢森 良二
1
,
三上 真弘
1
,
阿方 裕
2
Ryoji Kayamori
1
,
Masahiro Mikami
1
,
Yutaka Agata
2
1帝京大学医学部リハビリテーション科
2新潟県立六日町病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Teikyo University School of Medicine
2Department of Rehabilitation Medicine, Niigata Prefectural Muikamachi Hospital
キーワード:
神経伝導検査
,
手根管症候群
,
肘部尺骨神経麻痺
,
土曜の夜の麻痺
Keyword:
神経伝導検査
,
手根管症候群
,
肘部尺骨神経麻痺
,
土曜の夜の麻痺
pp.257-264
発行日 2003年3月10日
Published Date 2003/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100816
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はじめに
電気診断学の外来診療で最も頻度の多いのは,圧迫あるいは絞扼性の局所神経障害である.整形外科からの依頼が最も多い.その内容は,神経伝導検査による絞扼性障害の有無,重症度の診断,外科的治療の適応,治療による予後についてである.
神経伝導検査や筋電図などの電気生理学的検査は,あくまでも補助診断である.検査を実施する前に,まず病歴と理学所見をしっかりとることが必要である.診断を確定するためにこれらの補助診断を実施する.さらに検査所見は病歴と理学所見に基づいて適切に解釈する必要がある.この一連の診断過程が電気診断学である.これによって,短時間で,経済的で,しかも最小の侵襲で,適切な診断を導き出すことができる.紙面の都合上,本稿では,頻度の多い上肢の絞扼症候群について記述する.
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