Japanese
English
実践講座 神経筋の電気診断6
症例検討
Electrodiagnosis in neuromuscular diseases―Case studies.
小川 真司
1
,
大田 哲生
1
,
木村 彰男
1
Shinji Ogawa
1
,
Tetsuo Ota
1
,
Akio Kimura
1
1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
1Keio University Tsukigase Rehabilitation Center
キーワード:
神経伝導検査
,
筋電図
,
針筋電図
Keyword:
神経伝導検査
,
筋電図
,
針筋電図
pp.565-570
発行日 2003年6月10日
Published Date 2003/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100784
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はじめに
リハビリテーション医学だけではなく,整形外科や神経内科などの分野において,神経伝導検査・筋電図検査による神経機能の評価は必要不可欠であり,また,治療計画や訓練計画を進めるうえでも重要な判断材料となりうる.その際,検査を行う側だけではなく,検査を依頼する側にも筋電図の知識があれば,より効率的に検査を行うことが可能となる.
今回症例を検討するにあたり,臨床の場面においても遭遇する機会の多い,代表的な3つの疾患を提示した.実際の検査場面を想定し,病歴と理学所見をもとに神経伝導検査・筋電図検査の進め方を考え,最後に検査結果と理学所見を照らし合わせて診断を行うという流れで記載した.
検査の概要は以下に記す通りある.
運動神経伝導検査:CMAP(compound muscle action potential;複合筋活動電位,M波)を記録した.運動神経伝導速度は,遠位と近位の2か所で測定したCMAPの潜時をもとに計測した.
感覚神経伝導検査:SNAP(sensory nerve action potential;感覚神経活動電位)を記録し測定するが,今回は逆行性感覚神経伝導検査を行った.上肢下肢とも記録電極より14cmの距離をおいて刺激した.
針筋電図:安静時の刺入時活動電位,随意収縮時のMUP〔motor unit(action)potential:運動単位(活動)電位〕と干渉(波)型(interference pattern)を検査した.
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